こんにちは。あべ歯科でございます。
本日は、当院でもよくご質問いただく「顎関節症」についてお話いたします。
人の顎は、少し入り組んだ形と複雑な機能をもっています。ここには筋肉と関節と神経が集中し、下の顎を
支えています。この顎の関節やその周囲が何らかの原因で痛む、動きにくくなるのが「顎関節症」です。
*顎関節症の症状
症状は広範囲にわたり、人によっては軽い症状から重い症状まで、個人差が大きいのが特徴です。
顎関節症の多くは適切な対処で、日常生活に支障をきたすことがない状態にできるものです。
重い症状の場合、放っておくと進行して顎の機能が完全に破壊されてしまうことも稀にあります。
【顎関節症の主な症状】
・顎関節やその周辺に異常を感じる。食べ物を噛む時に痛みや異常を感じる。
・食事していると顎がだるい、口を動かすと顎関節に痛みがある、噛みしめると顎関節が痛い。
・口を開けたり閉じたりする時に音がする(例:コキッ、カクッ、等)
・口が開けにくくなったり、口の開閉をスムーズに行うことができない。※
・口が左右にうまく動かない、開けにくい、顎が外れることがある。※
*顎関節症の原因
原因はさまざまですが、上下の噛み合わせの異常によるケースが多いとされています。ただし、原因は一つでは
なく、複数の原因が微妙に絡みあっていろいろな症状が出ることが多いようです。
一般的に言われる原因は
・急激なストレス
・何かに集中したり緊張して強くくいしばる(スポーツ中や特別な行事など)
・唇や頬の内側を噛む癖がある
・頬杖、うつ伏せ寝、不良姿勢(例:猫背)
・顔面打撲や事故による外傷
・入れ歯や歯にかぶせたものが体に合っていない(悪い噛み合わせ)
・大口を開けたり、硬いものを噛んだ(顎の酷使)
・左右どちらか一方ばかりで噛む癖がある、片側の歯が痛いため反対の歯だけで噛んでいる
・うつ、不安因子がある、睡眠障害(ストレスで夜よく眠れない)
*顎関節症の治療法
噛み合わせを治すことが一番重要です。当院ではスプリント(マウスピース)の作製・装着をおすすめして
おります。上あご、あるいは下あごに入れ、上下の噛み合わせが均等に接するようにします。そうすると
顎の関節頭が正しい位置に戻り、筋肉の緊張がとれ、スムーズに動かすことができるようになります。
また、症状が重い方(手術による治療が必要な方)に関しては口腔外科専門医院への紹介も行っております。
顎関節や筋に痛みがあるときは、まず安静にしましょう。「気になって音を鳴らしてしまう」といった声をよく
耳にしますが、症状の悪化につながる恐れがありますので、控えてください。
姿勢や癖、なるべく顔の筋肉をやわらげる(食いしばらない・歯を接触させない)といった点に気を付けて、
生活習慣の改善をはかりましょう。
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